
自社ポイントの利用率を向上する5つのコツ
自社ポイントとマルチポイントそれぞれにメリットやデメリットがあります。重要なのは、それぞれの特徴を理解し、自社のマーケティング戦略に合致したものを選ぶことです。
本記事では、ポイントの種類や自社ポイントの利用率を向上するコツについて解説します。また、マルチポイントを採用するメリットとデメリットについても解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
<この記事のポイント>
- ✓ポイント1 ポイントには「自社ポイント」と「共通ポイント」の2種類がある
- ✓ポイント2 利用率を上げる鍵は、金銭的価値と「使える場面」の広さ
- ✓ポイント3 マルチポイントは利便性が高い反面、顧客情報が分散する

目次[非表示]
ポイントの種類
まずは、自社ポイントと共通ポイントの違いについて解説します。それぞれについて詳しく解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
自社ポイントとは
「自社ポイント」とは、特定の店舗が独自に提供しているポイントプログラムのことをいいます。これは、その店舗が独自に発行し管理するポイントで、他社の店舗での利用はできません。
自社ポイントは紙のポイントカードが一般的で、スタンプをためていく方式が多く採用されています。また、バーコードや磁気カード、専用アプリで提供されるケースも増えています。これらの自社ポイントを集めた特典として、割引などのサービスを付与することで、顧客満足度を高めることが可能です。
自社ポイントについて以下の記事でも詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
ジー・プラン|自社ポイントと共通ポイントを比較|目的別の使い分けという答え
共通ポイントとは
「共通ポイント」とは、複数の店舗やサービスで利用できるポイントプログラムです。たとえば、楽天ポイントやPayPayポイント、dポイント、Pontaポイント、Vポイントなどが有名です(なお、Tポイントは2024年4月にVポイントへ統合されました)。
これらのポイントは、ショッピングはもちろん、アプリやウェブサービスの利用でポイントが貯められるため、多くの人が日常的に利用しており、広く普及しています。
共通ポイントについて以下の記事でも詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
ジー・プラン|自社ポイントと共通ポイントを比較|目的別の使い分けという答え
自社ポイントの利用率を向上する5つのコツ
次に自社ポイントの利用率を向上するコツについて解説します。
- ポイント管理システムを導入する
- ポイントの金銭的な価値を高める
- ユーザー目線での利便的価値を提供する
- ポイントとブランドの関係性を強化する
- マルチポイントを採用する
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.ポイント管理システムを導入する
ポイント管理システムは、デジタルポイントの管理を一元化し、顧客の店舗やECサイトでの行動に応じてポイントを付与・管理するシステムです。このシステムは、既存ポイントのデータ管理だけでなく、さまざまな高い機能を持っています。
- ポイント利用管理
ポイント付与、期限切れポイントの自動償却、還元率の設定や変更、さらには別サービスへのポイント交換をサポートできる - 顧客、受注管理
顧客情報・受注・商品・在庫・発送などを一元管理でき、顧客の行動や購入履歴のデータ分析が可能 - 販促管理
顧客のニーズに合わせた、適切なタイミングでクーポンの発行や会員限定の特別なポイント付与ができる
また、ポイント管理システムで得られたデータを戦略的に活用することで、LTV(Life Time Value)の向上につながり、安定した売上を生み出すことが可能です。
ジー・プランの「ポイント・コンセント」は、自社ポイントを他社ポイントに交換できる仕組みを提供するプラットフォームで、ユーザー自身が複数の共通ポイントや大手ポイントへ直接交換できます。約150銘柄との提携実績があり、交換先ごとの個別なシステム開発や契約が不要になるのも特徴です。
2.ポイントの金銭的な価値を高める
ポイントプログラムを導入するうえで、金銭的価値が重要になります。この一番の要がインセンティブ(ポイント)の付与率と償還率です。
付与率は顧客が支払った金額に対して付与するポイントの率で、償還率は付与したポイントを顧客が使用する時の交換価値を表します。たとえば、1%の付与率と100%の償還率を持つポイントプログラムでは、100円購入ごとに1ポイントが付与され、1ポイントが1円として利用可能です。
この仕組みを利用し、特定の顧客や商品に焦点を当て、付与率を調整することで、購入を促進する戦略を立てることができます。また、顧客の購入パターンを形成するためにも、特定の日や商品で付与率を増加させ、購入の習慣化を進める手段もあります。
3.ユーザー目線での利便的価値を提供する
ポイントプログラムの成功の鍵は、ユーザー目線で必要な価値をしっかりと提供することにあります。具体的には「どこでも貯められる」と「どこでも使える」の2点が重要です。
たとえば、楽天ポイントやPayPayポイントなどの共通ポイントプログラムは、この利便性を重視しており、さまざまな企業でポイントを貯め、使用できるようになっています。しかし、自社だけでポイントプログラムを展開する際は、どのように価値を高めるのかが課題です。
この課題を解決するためには、さまざま利便性を提供する必要があります。スタンプカードとアプリの併用により、ある一定ポイントが貯まった時の通知機能や、ポイントの有効期限を事前に教えてくれるなどの施策は、顧客の利便性向上につながります。
なお、ジー・プランの調査では、複数のポイントを獲得する場合の組み合わせとして「独自+共通ポイント」が44.4%と最も多くなっています。自社ポイント単体で完結させるより、共通ポイントへの交換出口を用意するほうが、ユーザーの利用実態に合っているといえるでしょう。
ユーザーのポイント利用実態をより詳しく知りたい方は、以下の調査レポートがおすすめです。
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4.ポイントとブランドの関係性を強化する
顧客の心理的価値は多岐にわたり、店舗の近さ、商品の安さ、ブランドへの愛着などが挙げられます。この心理的価値をより一層強化するためには、ポイントプログラムの活用が有効です。
たとえば、交換対象を金銭だけに留めず、顧客が求めているものを中心に自社開発の景品や販売商品を品揃えに加えて、その商品を通常よりも特別な条件で手に入れられるというアプローチをします。
この場合、顧客の認識は「安い」とか「お得」といったシンプルな価値から、「私にぴったりな商品」や「私が欲しい商品」のように、より個別化され、価値観が変わります。この「私」という要素が入っていることで、ブランドとの関係性がより強化されるのです。
5.マルチポイントを採用する
共通ポイントの世界は、熾烈な競争が続いています。かつての共通ポイントは、同業種のなかでは一社のみの加盟を前提とする排他的な契約が主流でした。しかし、デジタル発の楽天やNTTドコモ、PayPayなどの参入により、その風潮は大きく変わりました。
これにより、ローソンや上新電機、東京電力など複数のポイントサービスを採用するマルチポイント制を導入しています。これは、より多くの顧客とのつながりを求める加盟店のニーズに応える形です。今後、この動きはさらに広がると予想されます。
実際、ポイント事業者同士の連携も進んでおり、2026年3月には「PayPayポイント」と「Vポイント」の相互交換が開始されました。ポイントを囲い込むのではなく、他社銘柄とつないで利便性を高める方向へと市場が動いているといえます。
クレジットカードの取り扱いが多品種となっている現在の状況を見ると、ポイントサービスも同様にマルチポイント化が一般的となる可能性が高いです。インフラの整備とコストの最適化を進めることで、多くの企業がマルチポイント制を採用すると予想されます。
マルチポイントを採用する3つのメリット
次にマルチポイントを採用するメリットについて解説します。
- 新規顧客の獲得・来店率の上昇につながる
- 顧客単価のアップにつながる
- 運営事業者のサポートを受けられる
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.新規顧客の獲得・来店率の上昇につながる
大手の共通ポイントサービスは、数千万人以上という圧倒的な会員数を持つことで、多くの企業や店舗に注目されています。これは、共通ポイントサービスの会員が、共通ポイントを求め、新しい店舗やブランドとの接点を持つ可能性が高まるためです。
顧客は特定の店舗サービスでの取引以外に対してもポイントを得られるため、お得な気分を感じやすくなります。これが、店舗を訪問する動機となり、結果として来店率の向上につながると期待されています。
2.顧客単価のアップにつながる
共通ポイントサービスを活用する店舗は、全国的に顧客の購入金額が増加している傾向にあります。実際、多くの場合、ポイント付与のための手数料出費以上に、購入金額がアップしたという結果が得られています。
つまり、マルチポイントを導入すると、顧客はさまざまなポイントを選択し、また複数のポイントを同時に獲得する楽しみを感じられるのです。この「お得感」が、顧客単価のアップにつながっています。
なお、ジー・プランの調査では、1度に複数のポイントが貯まる場面で約7割のユーザーが複数提示(二重取り・三重取り)を実践していました。取りこぼしを避けたいという行動傾向はすでに定着していると考えられます。
ユーザーがどのようにポイントを使い分けているのか、詳しいデータは以下の資料でご覧いただけます。
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3.運営事業者のサポートを受けられる
マルチポイントを採用することにより、運営事業者の強力なサポートを受けられます。多くのポイントサービス事業者は、その豊富な経験から精査されたマーケティングノウハウや販促戦略を持っています。
これらのノウハウを加盟店に提供されることで、その効果を最大限に引き出すことが可能です。また、事業者は加盟店の売上やポイント利用状況をもとに、具体的な分析を行っているため、データベースのサポートは、店舗の経営改善や売上向上に大いに役立ちます。
さらに、大手事業者は定期的なセミナーやワークショップを開催し、最新のトレンドや成功事例の共有を行っており、加盟店はより高いレベルのサービスの提供を目指し、競争力向上につながります。
ポイントマーケティングを実施して顧客満足度を向上させた成功事例を確認したい方は以下の資料がおすすめです。
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マルチポイントを採用する3つのデメリット
次にマルチポイントを採用するデメリットについて解説します。
- 追加のシステムコストが発生する可能性がある
- 顧客情報の蓄積が難しい
- 自店舗でポイントが使われるとは限らない
それぞれについて詳しくみていきましょう。
1.追加のシステムコストが発生する可能性がある
マルチポイントを導入する際の重要な観点として、追加のシステムコストが発生する可能性があります。特に、新たなポイントシステムを追加する際には、システム導入費用が発生します。
また、店舗のレジシステムやオンライン決済システムとの連携、またスタッフへの新しいポイントシステムの教育やトレーニングなど、さまざまな面での対応が必要です。さらに、定期的なシステムアップデートには時間とコストがかかります。
ポイントプログラムを導入する際は、その費用対効果を慎重に検討することが必要です。
なお、交換先ごとに個別のシステム開発や契約を行うのではなく、交換を一元化できるプラットフォームを利用すれば、このコストを大幅に抑えることが可能です。
2.顧客情報の蓄積が難しい
マルチポイント導入には、顧客情報の管理の難しさが潜んでいます。ひとつの共通ポイントに偏ることなく、さまざまなポイントを受け入れることで、どのポイントプログラムからの顧客なのかの情報が分散し、特定の顧客属性や購買行動の分析が複雑になります。
しかし、独自ポイントであれば、細かなデータを収集でき、そこから生まれるインサイトをもとに、より効果的なマーケティング展開が可能です。つまり、マルチポイントを利用しつつも、店舗側で顧客情報の最適化や活用方法を考え、適切な顧客コミュニケーションを心がけることが大切です。
3.自店舗でポイントが使われるとは限らない
マルチポイントを導入する店舗が増えているなかで、顧客が自店舗で獲得したポイントをほかの店舗で利用するシーンは増えています。実際、顧客が一番欲しい商品やサービスのある場所でポイントを使うことは、消費者の自由な選択としては自然な行動です。
マルチポイントの導入は、消費者の利便性や選択の幅を増やす一方、ポイントの流出先を完全に制御することは難しいのが現状です。そのような特性を正しく理解し、適切な戦略を立てなければなりません。
ポイント利用率の向上でよくある3つの質問
最後にポイント利用率の向上でよくある質問を紹介します。
- 質問1.ユーザーが最も貯めているポイントの種類は?
- 質問2.ユーザーはポイントにどのような価値を感じている?
- 質問3.ユーザーは複数のポイントをどのように使い分けている?
それぞれについて詳しくみていきましょう。
質問1.ユーザーが最も貯めているポイントの種類は?
ポイントサービスの利用は、日本国内での消費者のライフスタイルに欠かせないものとなっています。
ジー・プランの調査結果(2026年版)によると、現在最も貯めているポイントのトップは「楽天ポイント」が37.1%、次いで「PayPayポイント」16.0%、「dポイント」15.0%、「Pontaポイント」8.2%、「Vポイント」6.0%となりました。上位5銘柄を共通ポイントが占め、その合計は8割以上にのぼります。共通ポイントへのシェア集中は引き続き顕著です。
参考:ジー・プラン|【ポイントサービスに関する市場調査・2026年版_No.1】結果公開
質問2.ユーザーはポイントにどのような価値を感じている?
ポイントサービスの利用は、消費者にとって日常的なものとなり、賢く利用することで多くのメリットを享受できるようになりました。
ジー・プランの調査(2026年版)では、「ポイントで得をしたと感じる」と回答した人が約6割にのぼり、経済的な価値だけでなく心理的な満足を得ていることがわかりました。さらに、約6割が「ポイントを理由にサービスの乗り換えを検討したことがある」と回答しており、ポイントの設計がサービスの継続意向にまで影響しています。
参考:ジー・プラン|【ポイントサービスに関する市場調査・2026年版_No.2】結果公開
質問3.ユーザーは複数のポイントをどのように使い分けている?
ジー・プランの調査(2026年版)によると、1度に複数のポイントが貯まる場合の行動は、「必ず、貯めているポイントはすべて提示する」が43.1%、「複数提示することもある」が25.9%となり、約7割が二重取り・三重取りを実践していました。
また、複数ポイントを獲得する場合の組み合わせで最も多いのは「独自+共通ポイント」が44.4%、次いで「独自+商業施設+共通ポイント」が30.0%でした。自社ポイントは共通ポイントと併用されるのが前提となっており、両者をつないでおくことが利用率向上の鍵になります。
ここで紹介した調査結果の詳細は、以下の資料でご覧いただけます。
⇒ 【最新版】ポイントサービスに関する市場調査レポートをダウンロードする
参考:ジー・プラン|【ポイントサービスに関する市場調査・2026年版_No.1】結果公開
まとめ
この記事では、ポイントの種類や自社ポイントの利用率を向上するコツ、マルチポイントを採用するメリットとデメリットについても解説しました。
自社ポイントとマルチポイント、それぞれにメリット・デメリットが存在します。重要なのは、それぞれの特徴を理解し、自社のマーケティング戦略に合致したものを選ぶことです。この記事を参考に、適切なポイントサービスの利用を検討してみてください。
ちなみに、ジー・プランが提供している「ポイント・コンセント」なら、自社ポイントを複数の共通ポイントや大手ポイントに直接交換することができます。ユーザーにとっての自由度は非常に高く、自社ポイントでありながらマルチポイントのようなメリットを提供できるサービスと言えるでしょう。ポイントの導入を考えている場合は、こちらもあわせて検討してみてはいかがでしょうか。
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